夏目漱石俳句集 <五十音順> う


夏目漱石俳句集


<五十音順>





うお 魚河岸や乾鮭洗ふ水の音 375
魚の影底にしばしば春の水 2384
魚は皆上らんとして春の川 1155
魚も祭らず獺老いて秋の風 1731
魚を網し蛭吸ふ足を忘れけり 1220
うか 鵜飼名を勘作と申し哀れ也 178
うかうかと我門過ぎる月夜かな 519
うき 憂き事を紙衣にかこつ一人哉 159
うき除夜を壁に向へば影法師 1342
うき人の顔そむけたる蚊遣かな 805
うき世いかに坊主となりて昼寐する 802
うく 鶯に餌をやる寮の妾かな 2466
鶯に聞き入る茶屋の床几哉 2461
鶯の去れども貧にやつれけり 710
鶯の大木に来て初音かな 491
鶯の鳴かんともせず枝移り 749
鶯の日毎巧みに日は延びぬ 2050
鶯のほうと許りで失せにけり 708
鶯は隣へ逃げて藪つゞき 2316
鶯も柳も青き住居かな 1782
鶯や雨少し降りて衣紋坂 709
鶯や髪剃あてゝ貰ひ居る 2407
鶯や障子あくれば東山 2506
鶯や竹の根方に鍬の尻 2463
鶯や田圃の中の赤鳥居 711
鶯や隣あり主人垣を覗く 728
鶯や隣の娘何故のぞく 172
鶯や藪くゞり行く蓑一つ 2464
鶯や草鞋を易ふる峠茶屋 2462
鶯を飼ひて床屋の主人哉 2476
鶯を聴いてゐるなり縫箔屋 2465
鶯をまた聞きまする昼餉哉 712
うこ 動かざる一篁や秋の村 2112
うさ 宇佐に行くや佳き日を選む初暦 1432
うす 薄き事十年あはれ三布蒲団 437
堆き茶殻わびしや春の宵 578
薄蒲団なえし毛脛を擦りけり 1480
埋火に鼠の糞の落ちにけり 443
埋火や南京茶碗塩煎餅 442
埋もれて若葉の中や水の音 1164
うそ 獺此頃魚も祭らず秋の風 1731
うそ寒し瀑は間近と覚えたり 233
うそ寒み油ぎつたる枕紙 1413
うそ寒み大めしを食ふ旅客あり 1283
うそ寒み故人の像を拝しけり 1875
うそ寒や灯火ゆるぐ滝の音 144
うそ寒や綿入きたる小大名 2516
うた 謡師の子は鼓うつ時雨かな 1127
謡ふべき程は時雨つ羅生門 973
謡ふものは誰ぞ桜に灯ともして 1128
うた折々月下の春ををちこちす 1892
うつ 空木の根あらはなり冬の川 483
うつくしき蜑の頭や春の鯛 1434
打つ畠に小鳥の影の屡す 1913
梁に画龍のにらむ日永かな 619
うつむいて膝にだきつく寒哉 524
うつらうつら聞き初めしより秋の風 1268
うて 打てばひゞく百戸余りの砧哉 890
うてや砧これは都の詩人なり 62
うね うねうねと心安さよ春の水 170
うの 卯の花に深編笠の隠れけり 285
卯の花や盆に奉捨をのせて出る 286
うま 馬市の秣飛び散る春の風 2502
馬に蹴られ吹雪の中に倒れけり 1506
馬に乗つて元朝の人勲二等 1043
馬に二人霧をいでたり鈴のおと 60
馬の息山吹散つて馬士も無し 494
馬の子と牛の子と居る野菊かな 1661
馬の尻に尾して下るや岨の梅 1539
馬の背で船漕ぎ出すや春の旅 8
馬の脊の炭まだらなり積もる雪 1487
馬の蠅牛の蠅来る宿屋かな 1200
生れ得てわれ御目出度顔の春 1039
生れ代るも物憂からましわすれ草 939
馬渡す舟を呼びけり黍の間 1659
馬を船に乗せて柳の渡哉 2388
うみ 海近し寐鴨をうちし筒の音 1337
海見えて行けども行けども菜畑哉 697
海見ゆる高どのにして春浅し 2401
海見ゆれど中々長き菜畑哉 696
海を見て十歩に足らぬ畑を打つ 1373
うめ 梅活けて聊かなれど手習す 2482
梅活けて古道顔色を照らす哉 1627
梅一株竹三竿の住居かな 1635
梅遠近そぞろあるきす昨日今日 1631
梅紅ひめかけの歌に咏まれけり 1616
梅咲きて奈良の朝こそ恋しけれ 585
梅咲くや日の旗立つる草の戸に 2457
梅ちつてそゞろなつかしむ新俳句 1357
梅散るや源太の箙はなやかに 1576
梅ちるや月夜に廻る水車 678
梅に対す和靖の髭の白きかな 1636
梅の奥に誰やら住んで幽かな灯 1605
梅の神に如何なる恋や祈るらん 1433
梅の香や茶畠つゞき爪上り 1596
梅の小路練香ひさぐ翁かな 1552
梅の下に槙割る翁の面黄也 1580
梅の詩を得たりと叩く月の門 1573
梅の精は美人にて松の精は翁也 1640
梅の寺麓の人語聞こゆなり 1604
梅の中に且たのもしや梭の音 1607
梅の花琴を抱いてあちこちす 1583
梅の花残月硯を蔵しけり 1593
梅の花青磁の瓶を乞ひ得たり 1647
梅の花千家の会に参りけり 1558
梅の花貧乏神の祟りけり 1565
梅の花不肖なれども梅の花 568
梅の宿残月硯を蔵しけり 1593
梅早く咲いて温泉の出る小村哉 2455
うや 有耶無耶の柳近頃緑也 1367
うら 裏表濡れた衣干す榾火哉 489
裏返す縞のずぼんや春暮るゝ 275
裏河岸の杉の香ひや時鳥 181
裏座敷林に近き百舌の声 2178
浦の男に浅瀬問ひ居る朧哉 2260
裏門や酢蔵に近き梅赤し 1554
裏山に蜜柑みのるや長者振 2458
うり 瓜西瓜富婁那ならぬはなかりけり 1734
うれ 憂ひあらば此酒に酔へ菊の主 135
憂あり新酒の酔に託すべく 1418
嬉しく思ふ蹴鞠の如き菊の影 2213


  


Copyright(C) まさじ (Masaji) 2009-

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