正岡子規へ送りたる句稿 その十八



句稿 十八  〔十六句〕

明治二十九年十月

910 行く秋をすうとほうけし薄哉

911 行く秋の犬の面こそけゞんなれ
912 てい袍を誰か贈ると秋暮れぬ
913 祭文や小春治兵衛に暮るゝ秋
914 僧堂で痩せたる我に秋暮れぬ
915 行秋や此頃参る京の瞽女
916 行秋を踏張て居る仁王哉
917 行秋や博多の帯の解け易き
918 機を織る孀二十で行く秋や
919 行く秋やふらりと長き草履の緒
920 日の入や五重の塔に残る秋
    二十九年十月    愚陀拝
921 行く秋や椽にさし込む日は斜
922 山は残山水は剰水にして残る秋

923 原広し吾門前の星月夜
924 新らしき蕎麦打て食はん坊の雨
925 古白とは秋につけたる名なるべし



熊本市合羽町二百三十七番地 夏目金之助より
下谷区上根岸町八十二番地 正岡常規へ



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