正岡子規へ送りたる句稿 その五



句稿 五  〔十八句〕

明治二十八年十一月六日(水)

254 いたづらに菊咲きつらん故郷は
255 名月や故郷遠き影法師
256 去ん候是は名もなき菊作り
257 野分吹く瀑砕け散る脚下より
258 滝遠近谷も尾上も野分哉
259 凩や滝に当つて引き返す
260 炭売の後をこゝまで参りけり

261 去ればにや男心と秋の空
262 春王の正月蟹の軍さ哉
263 待て座頭風呂敷かさん霰ふる
264 一木二木はや紅葉るやこの鳥居
265 三十六峰我も我もと時雨けり
266 初時雨五山の交る交る哉
267 菊提て乳母在所より参りけり
268 酒に女御意に召さずば花に月
269 菊の香や故郷遠き国ながら
270 秋の暮関所へかゝる虚無僧あり

271 八寸の菊作る僧あり山の寺

 十一月三日



松山市二番町八番戸上野方 夏目金之助より
下谷区上根岸町八十二番地 正岡常規へ



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