夏目漱石俳句集 <五十音順> ゆ


夏目漱石俳句集


<五十音順>





ゆう 夕雁や物荷ひ行く肩の上 2011
夕暮の秋海棠に蝶うとし 1381
夕涼し起ち得ぬ和子を喞つらく 1228
夕立の湖に落ち込む勢かな 824
夕立の野末にかゝる入日かな 520
夕立や蟹はひ上る簀子椽 501
夕立や犇めく市の十万家 1226
夕月や野川をわたる人はたれ 70
夕蓮に居士渡りけり石欄干 1942
夕日逐ふ乗合馬車の寒かな 983
夕日さす裏は磧のあつさかな 850
夕日寒く紫の雲崩れけり 367
祐筆の大師流なり梅の花 1562
ゆき 雪ちらちら峠にかかる合羽かな 1482
雪ながら書院あけたる牡丹哉 984
雪になつて用なきわれに合羽あり 1017
雪の客僧に似たりや五七日 1507
雪の日や火燵をすべる土佐日記 440
雪の峰雷を封じて聳えけり 1846
雪の夜や佐野にて食ひし粟の飯 2284
雪霽たり竹婆娑々々と跳返る 537
雪深し出家を宿し参らする 515
行き行きて朧に笙を吹く別れ 1365
雪を煮て煮立つ音の涼しさよ 1531
ゆく 行く秋の犬の面こそけゞんなれ 911
行く秋の関廟の香炉烟なし 1421
行く秋や椽にさし込む日は斜 921
行秋や消えなんとして残る雪 295
行秋や此頃参る京の瞽女 915
行秋や博多の帯の解け易き 917
行く秋やふらりと長き草履の緒 919
行く秋をすうとほうけし薄哉 910
行秋を踏張て居る仁王哉 916
行秋を鍍金剥げたる指輪哉 1762
行く年の左したる思慮もなかりけり 1498
行年や実盛ならぬ白髪武者 403
行年や刹那を急ぐ水の音 402
行く年や猫うづくまる膝の上 1327
行く年や膝と膝とをつき合せ 514
行年や仏ももとは凡夫なり 508
行年を妻炊ぎけり粟の飯 991
行く年を隣の娘遂に嫁せず 2525
行年を家賃上げたり麹町 990
行く春のはたごに画師の夫婦哉 2404
逝く春や庵主の留守の懸瓢 2070
行く春や壁にかたみの水彩画 2287
行く春や経納めにと厳島 2405
行春や紅さめし衣の裏 1649
行春や瓊觴山を流れ出る 599
行春や里へ去なする妻の駕籠 2410
行春や書は道風の綾地切 2391
行く春や知らざるひまに頬の髭 2406
行春や僧都のかきし絵巻物 2390
行春や候二十続きけり 203
逝く春やそゞろに捨てし草の庵 2075
行く春や披露待たるゝ歌の選 2382
ゆく春や振分髪も肩過ぎぬ 649
行春を琴掻き鳴らし掻き乱す 937
行く春を剃り落したる眉青し 1157
行く春を沈香亭の牡丹哉 1158
行く春を鉄牛ひとり堅いぞや 173
逝く人に留まる人に来る雁 2204
ゆく水の朝な夕なに忙しき 54
ゆけ 行けど萩行けど薄の原広し 1689
ゆつ 湯壺から首丈出せば野菊哉 2296
ゆと 湯豆腐に霰飛び込む床几哉 1526
ゆの 温泉の町や踊ると見えてさんざめく 875
温泉の村に弘法様の花火かな 2122
温泉の山や蜜柑の山の南側 1336
ゆふ 湯槽から四方を見るや稲の花 1671
ゆゆ ゆゝしくも合羽に包むつぎ木かな 1428
ゆを 温泉をぬるみ出るに出られぬ寒さ哉 379


  

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