夏目漱石俳句集 <五十音順> ふ


夏目漱石俳句集


<五十音順>





ふう 封切れば月が瀬の梅二三片 1569
夫子暖かに無用の肱を曲げてねる 773
夫子貧に梅花書屋の粥薄し 1537
風船にとまりて見たる雲雀哉 700
風流の昔恋しき紙衣かな 2132
ふき 吹き上げて塔より上の落葉かな 115
吹井戸やぼこりぼこりと真桑瓜 826
ふき易へて萱に聴けり秋の雨 2027
ふき通す涼しき風や腹の中 1788
吹きまくる雪の下なり日田の町 1486
ふく 鰒汁と知らで薦めし寐覚かな 1908
河豚汁や死んだ夢見る夜もあり 366
瓢かけてからからと鳴る春の風 1359
ふくれしよ今年の腹の粟餅に 1058
ふけ 普化寺に犬逃げ込むや梅の花 734
ふこ 深うして渡れず余は泳がれず 1114
ふさ 無作法にぬつと出けり崖の梅 1626
ふし 藤の花に古き四尺の風が吹く 1929
藤の花本妻尼になりすます 765
無性なる案山子朽ちけり立ちながら 889
ふす 伏す萩の風情にそれと覚りてよ 1860
ふた 二つかと見れば一つに飛ぶや蝶 651
普陀落や憐み給へ花の旅 276
二人して片足宛の清水かな 1953
二人して雛にかしづく楽しさよ 2045
二人寐の蚊帳も程なく狭からん 2080
ふつ 仏性は白き桔梗にこそあらめ 1240
仏壇に尻を向けたる団扇かな 811
ふつゝかに生れて芋の親子かな 2524
ぶつぶつと大な田螺の不平哉 1074
ふて 不出来なる粽と申しおこすなる 1195
筆の毛の水一滴を氷りけり 469
ふと 太箸を抛げて笠着る別れ哉 544
ふと揺るゝ蚊帳の釣手や今朝の秋 2118
蒲団着て踏張る夢の暖き 1317
ふな 船火事や数をつくして鳴く千鳥 614
ふね 舟軽し水皺よつて蘆の角 746
船此日運河に入るや雲の峰 1847
船出ると罵る声す深き霧 1255
ふみ 踏はづす蛙是へと田舟哉 654
文も候稚子に持たせて桃の花 2473
文を売りて薬にかふる蚊遣かな 2078
ふも 麓にも秋立ちにけり滝の音 143
ふゆ 冬枯れて山の一角竹青し 411
冬枯や夕陽多き黄檗寺 356
冬来たり袖手して書を傍観す 966
冬木流す人は猿の如くなり 1466
冬木立寺に蛇骨を伝へけり 413
冬籠弟は無口にて候 1055
冬籠り黄表紙あるは赤表紙 421
冬籠り小猫も無事で罷りある 383
冬籠米搗く音の幽かなり 446
冬籠り染井の墓地を控へけり 1907
冬ざれや青きもの只菜大根 475
冬ざれや狢をつるす軒の下 1449
冬の雨柿の合羽のわびしさよ 566
冬の日や茶色の裏は紺の山 355
冬の山人通ふとも見えざりき 124
ふら ぶら下る蜘蛛の糸こそ冷やかに 2212
ふり 古りけりな道風の額秋の風 873
不立文字白梅一木咲きにけり 166
降りやんで蜜柑まだらに雪の舟 1332
ふる 古池や首塚ありて時雨ふる 481
古里に帰るは嬉し菊の頃 2158
故郷を舞ひつゝ出づる霞かな 2111
古寺に鰯焼くなり春の宵 579
降るとしも見えぬに花の雫哉 2350
ふるひ寄せて白魚崩れん許りなり 1070
古瓢柱に懸けて蜂巣くふ 648
古ぼけし油絵をかけ秋の蝶 1719
古ぼけた江戸錦絵や春の雨 778
降る雪よ今宵ばかりは積れかし 928
ふろ 風呂に入れば裏の山より初嵐 1429
風呂吹きや頭の丸き影二つ 2491
ふん 文債に籠る冬の日短かゝり 2043
文与可や筍を食ひ竹を画く 1212


  

Copyright(C) まさじ (Masaji) 2009-

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