夏目漱石俳句集 <五十音順> ひ


夏目漱石俳句集


<五十音順>





ひあ 日当りや刀を拭ふ梅の主 1561
日あたりや熟柿の如き心地あり 999
ひい ひいと鳴て岩を下るや鹿の尻 1981
柊を幸多かれと飾りけり 1796
ひか 東西南北より吹雪哉 423
引かで鳴る夜の鳴子の淋しさよ 888
ひき 牽船の縄のたるみや乙鳥 2425
曳船やすり切つて行く蘆の角 656
引窓をからりと空の明け易き 1830
ひこ 日毎踏む草芳しや二人連 2044
ひさ 日盛りやしばらく菊を縁のうち 2224
瓢かけてからからと鳴る春の風 1359
ひし 柄杓もて水瓶洗ふ音や秋 1695
ひた ひたすらに石を除くれば春の水 2243
ひたひたと藻草刈るなり春の水 1062
ひつ 引かゝる護謨風船や柳の木 2334
柩には菊抛げ入れよ有らん程 2241
ひと 人か魚か黙然として冬籠り 306
一株の芒動くや鉢の中 1406
一つすうと座敷を抜る蛍かな 800
一つ紋の羽織はいやし梅の花 1555
一つ家のひそかに雪に埋れけり 548
一つ家を中に夜すがら五月雨るゝ 2091
一時雨此山門に偈をかゝん 418
人に逢はず雨ふる山の花盛 1142
人に言へぬ願の糸の乱れかな 933
人に死し鶴に生れて冴返る 1066
人の上春を写すや絵そら言 1851
ひとむらの芒動いて立つ秋か 2514
一叢の薄に風の強き哉 2218
一群や北能州へ帰る雁 705
独居の帰ればむつと鳴く蚊哉 832
独居や思ふ事なき三ケ日 2115
独り顔を団扇でかくす不審なり 927
ひとりきくや夏鶯の乱鳴 1836
ひとり咲いて朝日に匂ふ葵哉 1786
一人住んで聞けば雁なき渡る 1878
一人出て粟刈る里や夕焼す 944
独身や髭を生して夏に籠る 860
独りわびて僧何占ふ秋の暮 82
ひな 日永哉豆に眠がる神の馬 647
雛殿も語らせ給へ宵の雨 492
雛に似た夫婦もあらん初桜 274
ひに 日に映ずほうけし薄枯ながら 1339
ひね 終日や尾の上離れぬ秋の雲 1676
ひの 日の入や秋風遠く鳴て来る 160
日の入や五重の塔に残る秋 920
ひは 日は落ちて海の底より暑かな 1794
日は永し三十三間堂長し 556
日は永し一人居に静かなる思ひ 2329
ひめ 姫百合に筒の古びやずんど切 1927
ひも 灯もつけず雨戸も引かず梅の花 1597
ひや 百年目にも参うず程蓮の飯 190
白蓮にいやしからざる朱欄哉 1323
白蓮に仏眠れり磬落ちて 1937
ひやひやと雲が来る也温泉の二階 877
冷かな足と思ひぬ病んでより 2255
冷かな鐘をつきけり円覚寺 1232
冷やかな瓦を鳥の遠近す 2187
冷かな文箱差出す蒔絵かな 2254
冷やかな脈を護りぬ夜明方 2247
冷やかに抱いて琴の古きかな 2257
冷ややかに觸れても見たる擬宝珠哉 2256
冷かの文箱差出す蒔絵かな 2254
冷かや人寐静まり水の音 2188
ひよ 病妻の閨に灯ともし暮るゝ秋 1408
瓢箪は鳴るか鳴らぬか秋の風 2499
ひる 蛭ありて黄なり水経註に曰く 1219
午時の草もゆるがず照る日かな 851
ひろ 広袖にそゞろ秋立つ旅籠哉 2280
ひわ 琵琶の名は青山とこそ時鳥 852
琵琶法師召されて春の夜なりけり 2474
ひを 灯を入るゝ軒行燈や雁低し 2012
日をうけぬ梅の景色や楞伽窟 1563
灯を消せば涼しき星や窓に入る 2271
ひん 便船や夜を行く雁のあとや先 72
貧といへど酒飲みやすし君が春 1059
便なしや母なき人の衣がへ 284
びんに櫛そよと動きぬ今朝の秋 2515
貧にして住持去るなり石蕗の花 994
鬢の影鏡にそよと今朝の秋 2281
貧乏な進士ありけり時鳥 1798


  


Copyright(C) まさじ (Masaji) 2009-

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