夏目漱石俳句集 <五十音順> こ


夏目漱石俳句集


<五十音順>





こあ 小行燈夜半の秋こそ古めけり 2217
こい 恋猫の眼ばかりに痩せにけり 1928
恋猫や主人は心地例ならず 164
恋をする猫もあるべし帰花 343
こう 号外の鈴ふり立る時雨哉 298
行軍の喇叭の音や雲の峰 816
洪水のあとに色なき茄子かな 2152
公退や菊に閑ある雑司ケ谷 2087
香焚けば焚かざれば又来る蝶 1921
後天後土菊匂はざる処なし 1811
紅梅に青葉の笛を画かばや 562
紅梅にあはれ琴ひく妹もがな 563
紅梅に艶なる女主人かな 1614
紅梅に通ふ築地の崩哉 658
紅梅は愛せず折て人に呉れぬ 735
紅梅や姉妹の振る采の筒 1618
紅梅や内侍玉はる司人 742
紅梅や文箱差出す高蒔絵 1624
紅梅や舞の地を弾く金之助 2439
紅梅や物の化の住む古館 1615
紅白の蓮擂鉢に開きけり 846
冠に花散り来る羯鼓哉 2417
冠を挂けて柳の緑哉 2315
号砲や地域の上の雲の峰 814
孔孟の道貧ならず稲の花 1718
蝙蝠に近し小鍛冶が槌の音 1838
蝙蝠の宵々毎や薄き粥 2269
蝙蝠や賊の酒呑む古館 1194
蝙蝠や一筋町の旅芸者 1837
勾欄の擬宝珠に一つ蜻蛉哉 2253
強力の笈に散る桜かな 2061
光琳の屏風に咲くや福寿草 1504
こお 古往今来切つて血の出ぬ海鼠かな 1105
氷る戸を得たりや応と明け放し 570
こうろげの飛ぶや木魚の声の下 30
こおろぎのふと鳴き出しぬ鳴きやみぬ 1267
こおろぎよ秋ぢゃ鳴かうが鳴くまいが 1275
こか 凩に牛怒りたる縄手哉 474
凩に鯨潮吹く平戸かな 127
凩に裸で御はす仁王哉 114
凩に早鐘つくや増上寺 533
木枯の今や吹くとも散る葉なし 304
凩の上に物なき月夜哉 309
凩の沖へとあるゝ筑紫潟 1341
凩の下にゐろとも吹かぬなり 1801
凩の鐘楼危ふし巌の角 1453
凩の吹きぬ尖りぬ冬の山 1471
凩の吹くべき松も生えざりき 1470
凩のまがりくねつて響きけり 1469
凩の松はねぢれつ岡の上 980
凩の峰は剣の如くなり 1472
凩や岩に取りつく羅漢路 1450
凩や海に夕日を吹き落す 969
凩や鐘をつくなら踏む張つて 1308
凩や冠者の墓撲つ落松葉 479
凩や斜に構へたる纏持 1760
凩や滝に当つて引き返す 259
凩や弦のきれたる弓のそり 133
凩や吹き静まつて喪の車 1802
凩や真赤になつて仁王尊 311
古瓦を得つ水仙のもとに硯彫む 1102
こき 漕ぎ入れん初汐寄する龍が窟 1243
こく 国分寺の瓦掘出す桜かな 576
こけ 苔青く末枯るゝべきものもなし 1725
転けし芋の鳥渡起き直る健気さよ 1738
苔清水天下の胸を冷やしけり 1950
御家人の安火を抱くや後風土記 1769
ここ 志はかくあらましを年の暮 347
こさ 小賢しき犬吠付や更衣 1170
小座敷の一中は誰梅に月 2362
こし 居士一驚を喫し得たり江南の梅一時に開く 758
胡児驕つて驚きやすし雁の声 1384
居士が家を柳此頃蔵したり 2048
挙して曰く可なく不可なし蕪汁 1532
輿に乗るは帰化の僧らし桃の花 2470
五重の塔吹き上げられて落葉かな 116
こす 小雀の餌や喰ふ黄なる口あけて 1646
こそ 去年今年大きうなりて帰る雁 704
小袖着て思ひ思ひの春をせん 2093
こた 火燵して得たる将棋の詰手哉 1752
巨燵にて一筆しめし参らせう 1122
五反帆の真上なり初時鳥 180
こち 東風吹くや山一ぱいの雲の影 6
東風や吹く待つとし聞かば今帰り来ん 531
こつ 兀として鳥居立ちけり冬木立 1436
骨立を吹けば疾む身に野分かな 2135
こて 御天守の鯱いかめしき霰かな 547
こと 古銅瓶に疎らな梅を活けてけり 1590
今年より夏書せんとぞ思ひ立つ 926
琴作る桐の香や春の雨 2306
琴に打つ斧の響や梅の花 1637
五斗米を餅にして喰ふ春来たり 1040
こぬ こぬ殿に月朧也高き楼 1364
来ぬ殿に寐覚物うけ火燵かな 331
この 此枯野あはれ出よかし狐だに 125
此頃は女にもあり薬喰 371
此里や柿渋からず夫子住む 964
此の下に稲妻起る宵あらん 2085
此炭の喞つべき世をいぶるかな 1333
此土手で追ひ剥がれしか初桜 532
此春を御慶もいはで雪多し 1350
この夕野分に向て分れけり 112
こは 古白とは秋につけたる名なるべし 925
子は雀身は蛤のうきわかれ 1389
小春半時野川を隔て語りけり 1022
小春日や茶室を開き南向 1778
こひ 小柄杓や蝶を追ひ追ひ子順礼 48
こほ 午砲打つ地城の上や雲の峰 814
こま 駒犬の怒つて居るや梅の花 1566
護摩壇に金鈴響く春の雨 628
高麗人の冠を吹くや秋の風 2108
濃かに弥生の雲の流れけり 1145
こむ 虚無僧に犬吠えかゝる桐の花 1180
虚無僧の敵這入ぬ梅の門 739
こよ 来よといふに来らずやみし桜かな 1361
これ これ見よと云はぬ許りに月が出る 1278
是見よと松提げ帰る年の市 401
ころ 五六寸去年と今年の落葉哉 419
頃しもや越路に病んで冴返る 589
五六本なれど靡けばすゝき哉 2297
更衣沂に浴すべき願あり 1843
更衣て弟の脛何ぞ太き 1163
衣更へて京より嫁を貰ひけり 797
衣更て見たが家から出て見たが 1850
更衣同心衆の十手かな 1835
こわ 古綿衣虱の多き小春哉 333
こん 金泥の鶴や朱塗の屠蘇の盃 1431
金泥もて法華経写す日永哉 1123
ごんと鳴る鐘をつきけり春の暮 1643
蒟蒻に梅を踏み込む男かな 1557


  


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