夏目漱石俳句集

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zoom RSS 夏目漱石俳句集 <制作年順> 明治43年-1 (2115〜2200)

<<   作成日時 : 2009/12/01 21:54   >>

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夏目漱石俳句集


<制作年順>





明治43年(1910年)

2115 独居や思ふ事なき三ケ日
2116 御堂まで一里あまりの霞かな
2117 花びらに風薫りては散らんとす
2118 ふと揺るゝ蚊帳の釣手や今朝の秋
2119 秋の思ひ池を繞れば魚躍る
2120 宮様の御立のあとや温泉の秋

2121 尺八を秋のすさみや欄の人
2122 温泉の村に弘法様の花火かな
2123 別るゝや夢一筋の天の川
2124 秋の江に打ち込む杭の響かな
2125 秋風や唐紅の咽喉仏
2126 秋晴に病間あるや髭を剃る
2127 秋の空浅黄に澄めり杉に斧
2128 衰に夜寒逼るや雨の音
2129 旅にやむ夜寒心や世は情
2130 蕭々の雨と聞くらん宵の伽

2131 秋風やひゞの入りたる胃の袋
2132 風流の昔恋しき紙衣かな
2133 生残る吾恥かしや鬢の霜
2134 立秋の紺落ち付くや伊予絣
2135 骨立を吹けば疾む身に野分かな
2136 稍寒の鏡もなくに櫛る
2137 鯛切れば鱗眼を射る稍寒み
2138 病む日又簾の隙より秋の蝶
2139 病んでより白萩に露の繁く降る事よ
2140 蜻蛉の夢や幾度杭の先

2141 蜻蛉や留り損ねて羽の光
2142 取り留むる命も細き薄かな
2143 仏より痩せて哀れや曼珠沙華
2144 虫遠近病む夜ぞ静なる心
2145 余所心三味聞きゐればそゞろ寒
2146 月を亘るわがいたつきや旅に菊
2147 起きもならぬわが枕辺や菊を待つ
2148 生き返るわれ嬉しさよ菊の秋
2149 たそがれに参れと菊の御使ひ
2150 範頼の墓濡るゝらん秋の雨

2151 菊作り門札見れば左京かな
2152 洪水のあとに色なき茄子かな
2153 菜の花の中の小家や桃一木
2154 秋浅き楼に一人や小雨がち
2155 生きて仰ぐ空の高さよ赤蜻蛉
2156 鶴の影穂蓼に長き入日かな
2157 一山や秋色々の竹の色
2158 古里に帰るは嬉し菊の頃
2159 静なる病に秋の空晴れたり
2160 菊の宴に心利きたる下部かな

2161 大切に秋を守れと去りにけり
2162 竪に見て事珍らしや秋の山
2163 坐して見る天下の秋も二た月目
2164 ともし置いて室明き夜の長かな
2165 堂守に菊乞ひ得たる小銭かな
2166 力なや痩せたる吾に秋の粥
2167 佳き竹に吾名を刻む日長かな
2168 見もて行く蘇氏の印譜や竹の露
2169 秋草を仕立てつ墓を守る身かな
2170 秋の蚊や我を螫さんと夜明方

2171 頼家の昔も嘸栗の味
2172 鮎の丈日に延びつらん病んでより
2173 肌寒をかこつも君の情かな
2174 貧しからぬ秋の便りや枕元
2175 京に帰る日も近付いて黄菊哉
2176 稲の香や月改まる病心地
2177 天の河消ゆるか夢の覚束な
2178 裏座敷林に近き百舌の声
2179 帰るは嬉し梧桐の未だ青きうち
2180 帰るべくて帰らぬ吾に月今宵

2181 雲を洩る日ざしも薄き一葉哉
2182 甦へる我は夜長に少しづゝ
2183 骨の上に春滴るや粥の味
2184 鶺鴒や小松の枝に白き糞
2185 寐てゐれば粟に鶉の興もなく
2186 粟の如き肌を切に守る身かな
2187 冷やかな瓦を鳥の遠近す
2188 冷かや人寐静まり水の音
2189 的礫と壁に野菊を照し見る
2190 鳥つゝいて半うつろのあけび哉

2191 朝寒や太鼓に痛き五十棒
2192 先づ黄なる百日紅に小雨かな
2193 いたつきも久しくなりぬ柚は黄に
2194 足腰の立たぬ案山子を車かな
2195 骨許りになりて案山子の浮世かな
2196 病んで来り病んで去る吾に案山子哉
2197 濡るゝ松の間に蕎麦を見付たる
2198 藪陰や濡れて立つ鳥蕎麦の花
2199 稲熟し人癒えて去るや温泉の村
2200 柿紅葉せり纏はる蔦の青き哉



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