夏目漱石俳句集

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zoom RSS 夏目漱石俳句集 <制作年順> 明治28年-4 (391〜516)

<<   作成日時 : 2009/11/23 15:21   >>

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夏目漱石俳句集


<制作年順>





明治28年(1895年)

391 寒月やから堀端のうどん売
392 寒月や薙刀かざす荒法師
393 寒垢離や王事もろきなしと聞きつれど
394 絵にかくや昔男の節季候
395 水仙は屋根の上なり煤払
396 寐て聞くやぺたりぺたりと餅の音
397 餅搗や小首かたげし鶏の面
398 衣脱だ帝もあるに火燵哉
399 君が代や年々に減る厄払
400 勢ひやひしめく江戸の年の市

401 是見よと松提げ帰る年の市
402 行年や刹那を急ぐ水の音
403 行年や実盛ならぬ白髪武者
404 春待つや云へらく無事は是貴人
405 年忘れ腹は中々切りにくき
406 屑買に此髭売らん大晦日
407 穢多寺へ嫁ぐ憐れや年の暮
408 白馬遅々たり冬の日薄き砂堤
409 山陰に熊笹寒し水の音
410 初冬や竹切る山の鉈の音

411 冬枯れて山の一角竹青し
412 炭焼の斧振り上ぐる嵐哉
413 冬木立寺に蛇骨を伝へけり
414 碧譚に木の葉の沈む寒哉
415 岩にたゞ果敢なき蠣の思ひ哉
416 炭竈に葛這ひ上る枯れながら
417 炭売の鷹括し来る城下哉
418 一時雨此山門に偈をかゝん
419 五六寸去年と今年の落葉哉
420 水仙白く古道顔色を照らしけり

421 冬籠り黄表紙あるは赤表紙
422 禅寺や丹田からき納豆汁
423 東西南北より吹雪哉
424 家も捨て世も捨てけるに吹雪哉
425 つめたくも南蛮鉄の具足哉
426 山寺に太刀を頂く時雨哉
427 塚一つ大根畠の広さ哉
428 応永の昔しなりけり塚の霜
429 蛇を斬つた岩と聞けば淵寒し
430 飯櫃を蒲団につゝむ孀哉

431 焼芋を頭巾に受くる和尚哉
432 盗人の眼ばかり光る頭巾哉
433 辻番の捕へて見たる頭巾哉
434 頭巾きてゆり落しけり竹の雪
435 さめやらで追手のかゝる蒲団哉
436 毛蒲団に君は目出度寐顔かな
437 薄き事十年あはれ三布蒲団
438 片々や犬盗みたるわらじ足袋
439 羽二重の足袋めしますや嫁が君
440 雪の日や火燵をすべる土佐日記

441 応々と取次に出ぬ火燵哉
442 埋火や南京茶碗塩煎餅
443 埋火に鼠の糞の落ちにけり
444 暁の埋火消ゆる寒さ哉
445 門閉ぢぬ客なき寺の冬構
446 冬籠米搗く音の幽かなり
447 砂浜や心元なき冬構
448 銅瓶に菊枯るゝ夜の寒哉
449 五つ紋それはいかめし桐火桶
450 冷たくてやがて恐ろし瀬戸火鉢

451 親展の状燃え上る火鉢哉
452 黙然と火鉢の灰をならしけり
453 なき母の湯婆やさめて十二年
454 湯婆とは倅のつけし名なるべし
455 風吹くや下京辺のわたぼうし
456 清水や石段上る綿帽子
457 綿帽子面は成程白からず
458 炉開きや仏間に隣る四畳半
459 炉開きに道也の釜を贈りけり
460 口切や南天の実の赤き頃

461 口切にこはけしからぬ放屁哉
462 吾妹子を客に口切る夕哉
463 花嫁の喰はぬといひし亥の子哉
464 到来の亥の子を見れば黄な粉なり
465 水臭し時雨に濡れし亥の子餅
466 枯ながら蔦の氷れる岩哉
467 湖は氷の上の焚火哉
468 痩馬に山路危き氷哉
469 筆の毛の水一滴を氷りけり
470 井戸縄の氷りて切れし朝哉

471 雁の拍子ぬけたる氷哉
472 枯蘆の廿日流れぬ氷哉
473 水仙の葉はつれなくも氷哉
474 凩に牛怒りたる縄手哉
475 冬ざれや青きもの只菜大根
476 山路来て馬やり過す小春哉
477 橋朽ちて冬川枯るゝ月夜哉
478 蒲殿の愈悲し枯尾花
479 凩や冠者の墓撲つ落松葉
480 山寺や冬の日残る海の上

481 古池や首塚ありて時雨ふる
482 穴蛇の穴を出でたる小春哉
483 空木の根あらはなり冬の川
484 納豆を檀家へ配る師走哉
485 親の名に納豆売る児の憐れさよ
486 からつくや風に吹かれし納豆売
487 榾の火や昨日碓氷を越え申した
488 梁山泊毛脛の多き榾火哉
489 裏表濡れた衣干す榾火哉
490 積雪や血痕絶えて虎の穴

491 鶯の大木に来て初音かな
492 雛殿も語らせ給へ宵の雨
493 陽炎の落ちつきかねて草の上
494 馬の息山吹散つて馬士も無し
495 辻駕籠に朱鞘の出たる柳哉
496 春の雨あるは順礼古手買
497 尼寺や彼岸桜は散りやすき
498 叩かれて昼の蚊を吐く木魚哉
499 馬子歌や小夜の中山さみだるゝ
500 あら滝や満山の若葉皆震ふ

501 夕立や蟹はひ上る簀子椽
502 明け易き夜ぢやもの御前時鳥
503 尼寺や芥子ほろほろと普門品
504 影参差松三本の月夜哉
505 野分して朝鳥早く立ちけらし
506 曼珠沙花あつけらかんと道の端
507 史官啓す雀蛤とはなりにけり
508 行年や仏ももとは凡夫なり
509 大粒な霰にあひぬうつの山
510 十月のしぐれて文も参らせず

511 いそがしや霰ふる夜の鉢叩
512 十月の月ややうやう凄くなる
513 山茶花の垣一重なり法華寺
514 行く年や膝と膝とをつき合せ
515 雪深し出家を宿し参らする
516 詩神とは朧夜に出る化ものか



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