夏目漱石俳句集

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zoom RSS 夏目漱石俳句集 <制作年順> 明治29年-3 (731〜840)

<<   作成日時 : 2009/11/25 15:15   >>

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夏目漱石俳句集


<制作年順>





明治29年(1896年)

731 太刀佩くと夢みて春の晨哉
732 鳴く事を鶯思ひ立つ日哉
733 吾妹子に揺り起されつ春の雨
734 普化寺に犬逃げ込むや梅の花
735 紅梅は愛せず折て人に呉れぬ
736 花に来たり瑟を鼓するに意ある人
737 禿いふわしや煩ふて花の春
738 きぬぎぬの鐘につれなく冴え返る
739 虚無僧の敵這入ぬ梅の門
740 春の雲峰をはなれて流れけり

741 捲上げし御簾斜也春の月
742 紅梅や内侍玉はる司人
743 先達の斗巾の上や落椿
744 御陵や七つ下りの落椿
745 金平のくるりくるりと鳳巾
746 舟軽し水皺よつて蘆の角
747 薺摘んで母なき子なり一つ家
748 種卸し種卸し婿と舅かな
749 鶯の鳴かんともせず枝移り
750 仰向て深編笠の花見哉

751 女らしき虚無僧見たり山桜
752 奈古寺や七重山吹八重桜
753 春の江の開いて遠し寺の塔
754 柳垂れて江は南に流れけり
755 川向ひ桜咲きけり今戸焼
756 頼もうと竹庵来たり梅の花
757 雨に濡れて鶯鳴かぬ処なし
758 居士一驚を喫し得たり江南の梅一時に開く
759 手習や天地玄黄梅の花
760 霞むのは高い松なり国境

761 奈良七重菜の花つゞき五形咲く
762 草山や南をけづり麦畑
763 御簾揺れて人ありや否や飛ぶ胡蝶
764 端然と恋をして居る雛かな
765 藤の花本妻尼になりすます
766 待つ宵の夢ともならず梨の花
767 春風や吉田通れば二階から
768 風が吹く幕の御紋は下り藤
769 花売は一軒置て隣りなり
770 登りたる凌雲閣の霞かな

771 思ひ出すは古白と申す春の人
772 山城や乾にあたり春の水
773 夫子暖かに無用の肱を曲げてねる
774 家あり一つ春風春水の真中に
775 模糊として竹動きけり春の山
776 限りなき春の風なり馬の上
777 乙鳥や赤い暖簾の松坂屋
778 古ぼけた江戸錦絵や春の雨
779 蹴爪づく富士の裾野や木瓜の花
780 朧故に行衛も知らぬ恋をする

781 春の海に橋を懸けたり五大堂
782 足弱を馬に乗せたり山桜
783 君帰らず何処の花を見にいたか
784 宗匠となりすましたる頭巾かな
785 永き日やあくびうつして分れ行く
786 わかるゝや一鳥啼て雲に入る
787 逢はで散る花に涙を濺へかし
788 花に寝ん夢になと来て遇ひたまへ
789 名乗りくる小さき春の夜舟かな
790 市中に君に飼はれて鳴く蛙

791 尾上より風かすみけり燧灘
792 窓低し菜の花明り夕曇り
793 駄馬つゞく阿蘇街道の若葉かな
794 山吹の淋しくも家の一つかな
795 月斜め筍竹にならんとす
796 ぬいで丸めて捨てゝ行くなり更衣
797 衣更へて京より嫁を貰ひけり
798 海嘯去つて後すさまじや五月雨
799 かたまるや散るや蛍の川の上
800 一つすうと座敷を抜る蛍かな

801 竹四五竿をりをり光る蛍かな
802 うき世いかに坊主となりて昼寐する
803 さもあらばあれ時鳥啼て行く
804 禅定の僧を囲んで鳴く蚊かな
805 うき人の顔そむけたる蚊遣かな
806 筋違に芭蕉渡るや蝸牛
807 袖に手を入て反りたる袷かな
808 短夜の芭蕉は伸びて仕まひけり
809 もう寐ずばなるまいなそれも夏の月
810 短夜の夢思ひ出すひまもなし

811 仏壇に尻を向けたる団扇かな
812 ある画師の扇子捨てたる流かな
813 貧しさは紙帳ほどなる庵かな
814 午砲打つ地城の上や雲の峰
815 黒船の瀬戸に入りけり雲の峰
816 行軍の喇叭の音や雲の峰
817 二里下る麓の村や雲の峰
818 涼しさの闇を来るなり須磨の浦
819 涼しさの目に余りけり千松島
820 袖腕に威丈高なる暑かな

821 銭湯に客のいさかふ暑かな
822 かざすだに面はゆげなる扇子哉
823 涼しさや大釣鐘を抱て居る
824 夕立の湖に落ち込む勢かな
825 涼しさや山を登れば岩谷寺
826 吹井戸やぼこりぼこりと真桑瓜
827 涼しさや水干着たる白拍子
828 ゑいやつと蠅叩きけり書生部屋
829 吾老いぬとは申すまじ更衣
830 異人住む赤い煉瓦や棕櫚の花

831 敷石や一丁つゞく棕櫚の花
832 独居の帰ればむつと鳴く蚊哉
833 尻に敷て笠忘れたる清水哉
834 据風呂の中はしたなや柿の花
835 短夜を君と寐ようか二千石とらうか
836 祖母様の大振袖や土用干
837 玉章や袖裏返す土用干
838 すゞしさや裏は鉦うつ光琳寺
839 涼しさや門にかけたる橋斜め
840 眠らじな蚊帳に月のさす時は



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